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葦笛の踊りってな~に?

2016.06.20

皆さんこんにちは!
梅雨に入った関東地方ですが、降りそうで降らない毎日が続いております。

さて、今回のテーマは「葦笛の踊りってな~に?」です。

「葦笛の踊り」は「くるみ割り人形」の2幕、
クララが訪れるお菓子の国(もしくは人形の国)で登場する踊りです。
曲も大変有名ですよね。
バレエに関わる方はもちろん、全く縁がない方でも一度は耳にしたことがあるのでは?
と思います(白い犬のCMなどで…)。

この「葦笛」、考えてみるとお菓子でも国名でもないですよね?
実はずっと気になっておりましたので、ちょっと調べてみました。

他の国では、どのようなタイトルなのでしょうか?
まずは、初演された国の言葉、ロシア語。
「Танец пастушков」=羊飼いたちの踊り、でした。
(なんと、「デンマーク(!)のマジパン」というタイトルもありました)

次に、フランス語では「Danse des mirlitons」=ミルリトンの踊りですね。
ミルリトンというのは、アーモンドクリームのタルトだそうです。(美味しそう!)
このミルリトン、意味が他にもありまして、
1つはカズーという笛、もう1つが騎兵の帽子とのこと。
カズーという笛!これが葦の笛に違いない!!!と意気込んで調べましたら、
真鍮に紙などを貼って震わせて音を出す笛、とのことで、
金属製でまったく葦が関係ありませんでした。無念。
ちなみにこんな笛です(絵がひどいのはご容赦ください)。

ロシアの次に全幕が上演されたのは、ちょっと意外なアメリカ!
ということで、英語のタイトルは「Dance of Reed pipe」。
お、ここで葦笛が出てきましたね。
はっきりと「葦笛」という単語が出てくるのは英語のみなので、
アメリカかイギリスのバージョンで葦笛が登場した、というのもありそうですね!

という訳で、2つ仮説を立ててみました!

仮説その1。
フランス語から英語へ訳した際に、「ミルリトン=リードパイプ」という誤訳が発生して、
さらにそのまま和訳され「葦笛」となった。

仮説その2。
「羊飼いたちが吹いている笛」という連想から「葦笛」となった。
羊飼いの笛というのはいろんな国で見られるようで、その中には葦でできた笛もあるようです。
(パンフルートやカヴァルなど…)

さて、いかがでしょうか。
みなさま、モヤモヤされていますか?
私自身、軽い気持ちで調べ始めたものの、意外と結論が出ず、大変!モヤモヤしております。

さまざまなバージョンの初演年や国など、順に追っていけば
どこで葦笛が登場したのかわかるのかも…?
などと思いましたが、残念ながらタイムアップでした( ;  ; )
いつかリベンジしたい葦笛問題…。

最後に、アトリエヨシノの葦笛の衣裳をご紹介して、締めさせていただきます。
《新宿オフィス・林》  

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