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メルビッシュ湖上音楽祭視察レポート

2014.09.11

2015年秋の河口湖ステラシアターで開催予定のバレエフェスティバルに向けて、
アトリエヨシノ文化事業部の関係スタッフは、8月20日~27日の1週間、
オーストリア視察を敢行しました。

 

首都ウィーンは、ご存知のように、音楽と芸術に彩られた歴史がそのまま展示されている
博物館のような古き都です。
視察チームの団長で日本オペレッタ協会会長の寺崎先生にご同行頂いたおかげで、
ウィンナ・オペレッタの魅力に近づく機会となりました。

 

今回の一番の目的は、来秋の河口湖で上演を予定をしているプログラムの一つ、
“メルビッシュ湖上音楽祭”のオペレッタ視察です。

 

            ― ☆ ☆ ―

 

視察は、22日、夕方。
ウィーンの南東、ハンガリーとの国境に位置する世界遺産の地、

ノイジードル湖上に設置された舞台まで、メルビッシュ湖上音楽祭の管弦楽団スタッフと一緒の
リムジンバスに同乗し、約2時間の道のりを移動しました。
緑の田園風景は、会場へ近づくにつれ一面のブドウ畑へと変わり、

夕日がそれを美しく染めていたのが印象的でした。

 

 

到着後は、さっそく辺りの散策から。
会場横の遊歩道を歩いていくと湖畔まで続いていて、
アシの茂る湖畔岸からは、巨大な舞台裏のセットを見ることもできます。
ロビーや舞台袖には、幾つものカウンターバーがあり、
観客たちがシャンパンやワインをとって和んでいます。
舞台とは、観劇をするだけではなく、開演前や幕間も含めてその雰囲気に
浸って楽しむものであるという、こちらの文化が良く分かります!

 

 

 

そして、会場内へ。
舞台では、すでに民衆役の役者たちが無言の演技を始めている傍ら、
開演を待つ6000人を超える観客が客席を埋め尽くしている眺めは圧巻! 
あとは、開演の合図を待つのみ・・・。
この始まる前のワクワク感が、やはり舞台の醍醐味ですね!

 

 

今年の演目は「屋根の上のバイオリン弾き」でした。
作品の評論は、寺崎先生にまたいつかお話しをして頂くとして、
巨大なセットを場面ごとに人力で動かしてしまう演出のダイナミックさは、
時代の波に翻弄されていく群像劇でもある今回の作品のテーマを
とてもよく表現していたような気がします。
野外オペレッタの可能性を観た思いです!

 

 

 

ただし、一つ、真夏の日本からやってきた視察チームにとって、
約10度まで気温が下がる湖畔のその夜は、かなり厳しいものでした。
視察チーム一同は、感動に打ち震える前に、寒さに震えてしまっていました・・・。

フィナーレの合図の打ち上げ花火と同時に、来た時と一緒の管弦楽団のスタッフとともに

バスに乗り込んで、夜中のウィーンを目指して家路につきました。
宿に着いた時は、夜中の25時をまわっていました・・・。

 

           ― ☆ ☆ ―

 

24日は、来春のニューイヤー・コンサートのための視察とPR素材撮影です。
ヨハン・シュトラウス像が立つ市立公園内にあるクーアハウスで
毎晩ひらかれるウィーン・サロン・オーケストラの催しです。
抜群の人気を誇る音楽監督兼コンサートマスター:ウド・ツヴェルファー氏率いる
名門オーケストラが演奏するワルツ、ポルカ、アリア等の数々に合わせて
バレエやオペレッタを楽しむプログラムになっています。
目の前で繰り広げられるパフォーマンスが、さらに音楽を楽しいものにし、
観客も声援し、隣同士で微笑みあい、和む・・・ウィーンが音楽の都と言われる理由を

垣間見た気がします。
そして、ここでの暮らしが、音楽と深く結ばれているのを実感しました!

 

 

写真は、オーケストラ奏者の皆様に本番前の30分を頂き、
来春のPR用写真の撮影のためだけに、わざわざ演奏をして頂いた時の模様です!

 

  

 

                          ― ☆ ☆ ―

 

芸術の街、音楽の都ウィーン視察は、とても有意義なものでした。
そして、アトリエヨシノが目指す文化事業が、やはり舞台衣裳や芸術を通して、
たくさんの人を幸せにしていくサポート役になれたら、素敵なことだな~と
夢ふくらます機会となりました。
《文化事業部》

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